電波時計で 2012-12-12 12:12:12 を見ようと思っていたら、過ぎてました。
あまりのショックにというわけではないですがVG230i
Server: mcas/3.0 (VG230i 2.0.0.0; B2BUA; NTTEAST/NTTWEST)
を4台ほどNTTより取り寄せ、某所で予定より早く使う必要が出たので試しにいじってみました。取り寄せる前にオンラインで取扱説明書を見ました。「テレホタイム」という言葉が存在していた10年以上前になんかよくわからんけど P-MP で申し込むんだぁ!と申込書にチェックを付けた懐かしい記憶がよみがえり、今や自分が P-MP or P-P の設定をする側の立場になれるのかと優越感には浸れるものの、知りたいSIP/2.0側の情報は「本商品は、接続後、ひかり電話ルータが自動設定サーバから取得したひかり電話の設定情報を自動的に取得します」ということしかわかりません。無いよりましそうなので気づいたことを順不同で羅列しておきます。「ひかり電話」、「自動設定サーバ」ですぐに何のことかわかる人には(にも)不要な情報だと思われます。
ファームウェアのバージョンや組み合わせるNGN/フレッツ網やひかり電話ルータによって違う動作をするか、あるいはまったく動作しないかもしれません。あと下の拠点bのRV-230SEでは動作しましたが、そもそもBフレッツはVG230iの対応する動作環境とはなっていないようです。下記のDHCPに対応できていないひかり電話ルータがあるとかいう話でしょうか、それともQoS絡みでしょうか。あしからず。
- VG230i 2.0.0.0
- 使用したひかり電話ルータ/ホームゲートウェイ: RT-400NE 4.02(フレッツ光ネクスト)(拠点a) および RV-230SE 16.14(Bフレッツ)(拠点b)
- 横で動作していたルータなど: 拠点a,b ともに NVR500(ATAとして) 11.00.19 および RTX1200(PPPoEおよびVLAN担当) 10.01.42
- 「ひかり電話ルータが自動設定サーバから取得したひかり電話の設定情報を自動的に取得します」の「設定情報を自動的に取得します」とはDHCPのことらしい(((Bフレッツ版では:DHCPにてIPアドレス等を取得した場合の技術条件 -) ユーザ・網インタフェース仕様 – レイヤ3の仕様 – IPv4プロトコル)。VG230iにログされているDHCP後の「簡易設定」は意味が良くわからないのでパケット見るしかないかも。
- ログから見るとDHCP optionは 1,3,6,51,53,54,58,59,90,120,125 が渡ってきている模様
- ログから見るとその直後に「簡易設定」なるものをして「自動設定」が完了する模様。
- VG230iの設定ページから自分で好きなSIPサーバを設定することはできない。
- 端末とは「音声利用IP 通信網サービス(第2種サービスタイプ2)に接続される端末機器のうち、セッション制御用ユーザエージェント(SIP-UA)を実装するものを指す。特に、網に対して、セッションを起動する側の端末を発端末、網からセッションを起動される端末を着端末と呼ぶ。」そうです。Bフレッツ(第2種サービスタイプ1)版にも同じことが書いてあるのは第6.0版でのコピペ後の修正忘れでしょうか。
面白そうな項目など
- アドレス重複時の対策
- 「また、端末が利用可能なIPv4アドレスは、網に接続する際に網から割り当てられたIPv4アドレスの範囲のみで、その他のIPv4アドレスを利用した場合の動作は保証されません。」
- 音声利用IP通信網サービス(第1種サービス)のインターフェース-ひかり電話ビジネスタイプ- では、「また、発ユーザが通知したい発番号を送信INVITEのP-Preferred-Identityに設定することで着ユーザにその番号を通知可能とします。」となっている。ビジネスでなら当たり前なことができるということか…それとも実はひかり電話でもできる?
- 関係なさそうだけどなんかみつけたので気が向いたら読む。特開2009-200980
というわけで PPPoEパススルー している人はひかり電話ルータのDHCPサーバを使っていない人が多いでしょうから、ひかり電話ルータのDHCPサーバを動作させてVG230iに「設定情報を自動的に取得」させてあげる必要あり(PPPoEパススルーのままで動作してました)。”ngn type lanX ntt”したRTX1200やNVR500のDHCPサーバはもしかしたらVG230i用に使えるのかもしれない(*1)(確認してません)。
既にひかり電話ルータに自力でSIP接続している場合は以下のように内線設定が自動的に書き換えられてしまうので、VG230iを接続する前に受け入れ態勢を整え、ひかり電話ルータの設定を保存しておかないと半べそになります。
- VG230iが端末登録(ユーザ網インタフェース仕様 – セッション制御(ここはセションではないのねん))するとひかり電話ルータは、「使用する」にチェックがついていて、その時点でSIPでREGISTERされていない内線を相手に明け渡し、相手のMACアドレスをその内線設定に書き込む。VG230iに対してRV-230SEはSIPユーザIDとSIPパスワードも渡したことを確認。ちゃんと網羅して確認していないがユーザIDとパスワードをブランクに設定し、あるのはMACアドレスのみにするという場合もあったように見える。
- 気づいて別の内線に変えようとしてもMACアドレスが重複する設定はできないので、SIPクライアント側を切断(expire 0)してLANケーブルを抜くか、あるいは「使用する」のチェックを全部はずし、勝手に変更されて困った方の内線設定をあって欲しい姿に戻してから、接続してほしい方の内線設定にMACアドレスを設定してやり直す、という不毛な作業が発生します。
ISDN側にもいろいろつなげました。手近にあったTAを1台とNVR500を2台の計3台、NVR部分はなつかしのBMJ-8相当の分岐を使ってLANケーブルでバス接続、できあがった全7個のアナログ回線には計14個のRJ11 RJ45アダプタを利用しLANケーブルで家庭用電話機やモデムと接続、NVRはLANに接続、さらにTAのRS-232CのDB9ピンにもRJ45アダプタを利用した挙句にRS-232CのついているPCが離れていたので RS-232C LANコンバータ を2台使用。普段からなんでもLANケーブルで済ませるという横着のおかげでアナログ電話周りなのにLANケーブルだらけの変態試験環境になってしまいました。LANケーブルをLAN用に使っている部分はNVRのsyslog出力用と、RS-232C over IPの部分だけですね… 一部で人気の某機のようにひかり電話ルータが出力するモデムダイアルインやナンバーディスプレイ信号で誤動作することもなく(SIP機とアナログ線機で対決させては非常にかわいそうだけど)、NVRの吐くsyslogをsyslog-ngに喰わせて簡単なシェルスクリプトで自分好みのCTIになったところで満足して解体。倉庫からホコリをかぶったホームテレホンを引っ張り出してくる元気は無かったのでここで終了。発信者番号が1つに固定なのが悲しいので、全部の発信者番号で内線登録してでもなんとかするといった改善をしてくれればもう8,400円はお買い得と思われます。というか1IPアドレス1内線(ユーザ網インタフェース仕様 – セッション制御 – 端末登録 – 端末登録の制限)というひかり電話側のしょぼい制限を昔のように無くしてもらえないものだろうか…
FAXは1つのFAXモデムを、受信2回線、送信1回線で使うために TELFAX MINI P&Pというかゆいところに手が届く製品を多く作っている会社の切り替え機を使ってしましたが、ついでにここもシンプルに整理しよう。
落書きのようなものなので随時追加、修正します。読みづらくてすいません。間違いなどはコメントで教えてくださいませ。
(*1) 2017/6/8追記: 実験されたmobu様よりIPアドレスも割り振られないとのご連絡をいただきました。確かにこの状態ではSIPサーバがどこにもいないのでSIP <-> ISDNゲートウェイであるVG230iが動作する由もないのでした。